ばもすかとうの蹴球茶飲み話

北海道コンサドーレ札幌のことを中心に、よもやまのことを緩くしたためていきます。

【J1リーグ2019シーズン第20節】北海道コンサドーレ札幌vs湘南ベルマーレ〜満を持した巨神兵JB〜

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 恩返し弾という文字は良く見る。主に古巣から得点すること(野球ならホームランか)を指すが、古巣側からすると違う恩義の返し方はして欲しいと内心思う。せいぜい、レギュラー格として試合に出場するとか、その中で現レギュラーと互角に渡り合うとか、そこで止めるべきで。オブラートに包まれた恩義より、「放出された悔しさを晴らす」とか「新天地で支持を得るために古巣相手のゴールは美味いから狙う」くらいの劇薬を投下した上で決めてほしい。
 それでも、あくまで古巣相手に恩返しを図る場合は、くれぐれもゴールを間違えてはいけない。同じユース上がりでも、西や藤田のように振る舞うのはどうなのか。櫛引だけを見るんだ。
 そんな冗談はさておき。中原が仙台のサッカーにうまくハマることを祈っている。信じられない方向に化けて欲しい。


 ※タイトル詐欺になりますが、実はベルマーレ戦をそこまでじっくり見れていないため、ざっくり記録してルヴァンの話でも入れていきます。

お互いリベンジに燃える


 あの悔しさは忘れない。今シーズンの開幕戦はAWAYでの湘南戦。コンディション調整の大切さ、そして相手監督の歌唱力を見せつけられた悔しい一戦だったことは記憶に新しい。
 スタジアムの作り的には開幕戦と同じような景色。しかし、ここ数試合勝利を得られていない札幌としては、湘南のアクセラレーションを止めて圧勝を期したいところ。


 昨年王者として挑んだルヴァンカップ。最終節までもつれたものの、グループリーグ敗退。札幌のせいと言われてもこれは仕方ない。
 そういえばあのとき(HOME札幌ドーム湘南戦)も、札幌はリーグ戦低調なタイミングだった。直前に大分戦1-2敗戦というのも同じ。是が非でも湘南戦で浮上のきっかけを掴もうと、ターンオーバーは控えめに臨み、結果4-1で大勝。
 逆に湘南は、連勝し好調な状態で(しっかりターンオーバー)臨み、そこから少しだけ勝ちから遠ざかることになった。何となく同じ状況ではある。

薙ぎ払えジェイ・ボスロイド


 結果としては5-2と、序盤からゴールシーン豊富な好ゲーム。白井の頑張りはもはやフロックではなく、ルーカス起用時よりも進藤が生き生きしているような気がすることからも、今後更に競争が激化してくる。競争万歳。じゃあ左サイドは、というと、菅ちゃんは白井だけでなく中野との競争も制し、ポジションを得なければならない。チーム全体のバランスや個々のクオリティ、チームとしてやりたいことによって人選はまだ確定する様子はなさそう。
 進藤について、今シーズン初の流れの中での得点だった。走行ルートや武蔵との関係、インパクトの巧みさは言うまでもないが、プレー毎切り替えと判断のスピードが抜群だった。あの集中力を以て攻守に躍動して欲しい。
 そして何と言っても、巨神兵ジェイ・ボスロイド。今のコンディションを作るために必要な春先の休みだったと言うなら、文句のトーンも少しばかり下がってくる。チームの”保険”になり得るクオリティでジェイがビルドアップの逃げ道となっており、地上空中両方でターゲットとなる様はチームのエースと言える活躍じゃないだろうか。白井からのクロスに合わせたゴールシーンなんかは、クロスの導線上に4人相手がいる中1人で打開してしまう理不尽。シーズン後半は、皆勤で猛威を振るい続けて欲しい。
 

スポーツは快適な環境で

 気温29.4℃、湿度48%。夏場13時開始のゲームとしても、気温は低くないものの湿度は快適な部類に入る。現在、高校総体を開催中の沖縄県金武町などは、13時時点で気温31℃、湿度78%だからそれはそれで恐ろしい。沖縄で7日間6試合。ひとまずそれは置いておく。
 (不要の失点もあったが)両軍合わせて7得点の乱打戦、それ以外にもお互いにチャンスを構築しながらの見ている分には大変な好ゲーム。これはひとつ、北海道の気候条件というのも作用してのことだと思う。ドームならそもそも天候関係ないけれど。内外の環境に合わせアウトプットを変えていくというのはプロフェッショナルたる所以であり、そこにまたゲームの面白さは出ることも間違いないのだけれど、まず日本においては良好な環境下でできるプレーレベルの基準値を上げていって、それをファンやサポーターに見てもらって面白いと思ってもらう。その段階なんじゃないだろうかと、周囲の反応を見ると思うところである。雨は許容範囲内だと思うけれど、あまりの酷暑の中で試合しても……という印象。

ルヴァンカッププライムステージの組み合わせ決まる

 武蔵が野々村社長のモノマネを披露したと話題のオープンドロー。YouTubeでも中継見ることが出来たりする中、この暑さでも会場に行って見届けたサポ―タ―の方々は相変わらず素晴らしいバイタリティ。原さんはじめ、運営全般で極力挨拶などを短く進行しながら、しっかりと場を整え、選手もいじる。これもプロの仕事なのだろう。
 気になる組み合わせは下図の通り。こう見ると、どのチームもGKのレベル高いなあ……。
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■サンフレッチェ広島vs北海道コンサドーレ札幌(ミシャ古巣マッチ) 
 8/3にリーグ戦での試合も控える。今シーズンは札幌の1勝。その時は札幌はチャナ、ジェイ、宮澤、アンロペは不在。早坂がシャドーの一角を担うという試合だった。
 広島も、ゲームメイカー青山が復帰となるとチームが変容する。8月の一戦で、まずは苦手意識を相手に刷り込みたい。

■FC東京vsガンバ大阪(長谷川健太古巣マッチ) 
 リーグ戦暫定首位のFC東京。短期決戦となるとFC東京のゲームプランはより生きてきそう。
 長谷川健太と宇佐美貴史。この字面だけで興奮する。今度は敵同士とはいえ。パトリックが加わり懐かしさすら感じる大阪攻撃陣に注目。

■鹿島アントラーズvs浦和レッズ(オズワルド古巣マッチ) 
 オズはもういない。決勝カードっぽいけどまだここは準々決勝。”常勝”鹿島だが、今夏3選手を海外へ。両チームともに、補強は終わりなのか、それともこの後大きいニュースが出てくるのか。それによっても見どころは変わってきそう。

■名古屋グランパスvs川崎フロンターレ(風間八宏古巣マッチ) 
 川崎に当たりたくないという心の他方、このカードはやはり何度でも見てみたい。それこそ川崎をここで倒せば、名古屋の流れも変わってくるはず。相馬くんは今日で大きく名を上げた。まだまだ羽ばたける。

最後に

 夏の移籍市場を眺めていると、ある程度の流れとして、若い選手は海外を目指しやすい環境になってきたのだと思う。それは移籍先のニーズとしても、その先のキャリアビジョンを描く上でも。その中で、札幌の選手が夏のタイミングで移籍をするとなった時、自分はどのような気持ちで送り出せるのだろうかと少しばかり考えてしまう。前向きな移籍なわけで、祝福と激励を以て送り出すのが筋だが、同時に、抜けた後のことを考えたときの不安や焦燥感に支配されてしまわないか、少しばかり不安はある。
 今のフロントならば、それだけでなく、ソンユンやミンテの兵役やチャナ、日本人選手だけでなく引退までずっといてくれるわけではない選手たちがいるわけで、きっと備えを案として持っているはず。それを信じて、今チームを応援し、サッカーを楽しむということが大事なのだろう。